最近ではすっかり通話も減って、その使い道の大半がメールと化した携帯。でも昨日(正確には日が変わってるのでおととい)、大学の友人から携帯がかかってきてそして1時間少々長電話をしてしまった。
1時間程度で長電話というのも、昔の自分からすれば変な気もする。学生の頃なんて4,5時間の長電話なんてそんなにめずらしくなかったから。相手はだいたいおなじだったけど。
彼はほんとまめなやつで、彼自身含めさまざまな人の「進捗」を教えてくれるので、助かる。それから音楽的なことにはやたら詳しく、彼自身だけでなく彼の友人にも音楽系の知り合いが多いこともありなおさらだ。
ちょっと余談だが、彼自身(今日やたら登場するこの言い回し)によれば、ウィーンのムジークフェラインの前で女の子をナンパ、正確に言うと卒業旅行かなにかで一緒に行くはずだったやつのドタキャンにより余ってしまったベートーヴェンチクスルのチケットを求めるため、その彼女が »Suche Karten »という手作りプラカードをもってホールの前に立っていたらしい。そんなつながりをもとに交友関係を広げていったとか。
ま、交流関係もすごそうなのだが、彼自身もクレイジーといえるかもしれない。大学院を出て一流企業に進むも、3年ほどでやめてロースクールへと進んでいる。試験はなかなか苦しんでいるようだが、ぜひとも頑張ってほしい。個人的には司法試験を通って弁護士になるのではなく「民間企業」で貢献してほしいと思っている。もちろんそれは彼の判断次第だが。
進捗ということで懐かしい学生の頃知り合った人の最近のことについてもいろいろ話した。そのなかに一年前、これまた学生時代の先輩の親族にご不幸があって以来話していなかった某システム屋の話題も上がった。電話している彼と某システム屋と自分、共通点は、学部時代同じ大学で同じ市民オケ、大学院で東京に出てきて同じ大学、修士を終えて就職、と専攻はそれぞれ異なるがなんとなく同じ進路をたどってきたということ。
この某システム屋は、現在某国立、いや独立行政法人?の研究所で働いているらしい。研究所なんで研究をしているらしい。
彼は知り合った当時からとても野心家で、その想いがいまだに衰えることがないようで感心してしまった。社会人のキャリアが自分と同じだから7年、能力・実力そして経験も十分備えているから、年収1,500万円程度の仕事に就くくらい大したことないらしいが、そいつにいわせれば「1,500万も所詮庶民」だとか。どうせなら今の研究の環境を最大限に利用し十分な成果を出し、将来的には億レベルの年収が狙えるようになりたいと考えているそうだ。
僕だったら、1,500万円に飛びついちゃうけど。
ちなみに僕がいま金融の世界にいるのは、やつのひとことがきっかけになっている。なんてことない、「金融って結構数理強い人求めてるから受けてみたら」とアドバイスされたからだ。
とまあ、そのほかにもいろいろな人がああなってこうなってなんて話をした。
話を終えたあと、そういえば同じような学歴だったやつをもう一人思い出した。彼はオケ仲間ではないのだが、全く同じ学部、そして大学院もまったく同じ研究科(専攻はちょっと違う)、そして就職先がこの電話相手と同じ某コンサル会社。そんなに親しい間柄ではなかったけれど、偶然同じ大学から同じ大学院へと進んだということもあって、進学時や進学してからも時々交流をもっていた。お互い社会人になってからは連絡を直接取り合っていないが、たまたま昨日電話してきた彼と同じ会社に勤めていたこともあり、その彼から時々進捗を教えてもらっていた。
こいつもきわめて優秀なやつだったが、ちょっとヘンでもあった。その会社でもそれなりに異彩をはなっていたみたい。でも能力は高立ったようで、その証拠なのか、1,2年前に某外資系投資銀行に引き抜かれたらしい。うわさでは年収数千万とのことだ。
大学院当時自分がいた居室と彼がいた居室はフロアが1階違っていた程度だったので、よく僕の居室に愚痴を言いにきていた。
「こまくんはほんとえらいよね。研究熱心で。僕はもう研究はやめて就職するよ。しかも文系就職。就職も悪くないよ。むしろそっちの世界へ行ってもいいんじゃない。」
もし彼の言うとおりそっちの世界にいっていたら、どうだったのだろうか。
まあ、いずれにしても彼らは刺激になるやつらなので、これから先も彼らの進捗に期待したいと思う。こっちも負けてはられないね。