怒涛の週末 その2 土曜日午後

consortviolin

(続き)

今回の演奏会は、リトルジャック同様、男性は「上は黒シャツ、下は黒パンツ」というスタイル、これはあまりみなさんやったことがないらしく違和感あったみたい。ただ、この暑い中、礼服のように上着を着なくてもよいので涼しく演奏しやすかったことに変わりはないと思う。どうもヴァイオリンを弾く場合、あの上着が邪魔なんだよね。

舞台裏でチューニングを済ませてから、入場。結構客席は埋まっている様子。やっぱりお客さんが多いとちょっとうれしくなってしまう。そんなに大きなホールじゃないが1階席9割くらいが埋まっていたみたいだった。500人位はいらっしゃったのかな。

指揮者の大河内さん入場、まずは序曲から。モーツァルト。やっぱりはじめは緊張していたみたいで、出だしピアノできれいに飛ばす演奏がぎこちない。が、徐々に曲が盛り上がってきてフォルテになったところから、確かに指に過剰にストレスがたまるモーツァルトのセカンド独特の伴奏は、ところどころ崩壊していたけれど、勢いには乗れたのでそれなりに聞こえていたとは思う。

もともと短い曲ということもあって、あっという間に終了。技術的に全然だめなところも多々あったが、全体としては個人練を頑張った成果は表れたと思う。指がもたつく、動かない、こういうのは、これからの経験を通してゆっくり習得していくしかないんだろうな。

続いてハイドンの「軍隊」。ハイドンの中では比較的好きな曲。演奏していても楽しい。1楽章は、程よいテンポだったし、ここもがんばって練習した影響もあって、今まで演奏した中でも本番の演奏が最も楽しめた。展開部もいい気分で弾けていたと思う。過去のいろいろな演奏会本番とも比べて一番納得のいく出来だった気がする。これは2楽章、3楽章も同様。特に3楽章のメヌエットは、そもそも曲自体がよくできている(あたりまえか?)、古典交響曲の中でも一番よくできているなって思うメヌエットの一つと思っているせいもあり、こんなに楽しい本番はそうないなって思ったくらいだ。

しかし4楽章はそれまでの気分が一転。最悪だった。もっとも今回の演奏会の曲の中でもっとも鬼門であったところ。難しいのは「ボーイング」これに尽きる。フィンガリングは大したことない。古典の終楽章っぽく弾くボーイングがどうしてもできないのだ。

実は、この苦手意識を克服したいがためにこのオケを選んだ。まだどうしていいのかわからないが、ここでの演奏経験を通してどうにか古典の曲をかっこよく弾けるようなボーイングを身につけたい。

15分休憩の後、メインのベートーベン4番。これは過去同じセコバイで演奏したことがあるので精神的にも相当余裕があった。相変わらず4楽章は一部は弾けないのだけれど、全楽章を通して、余裕をもって楽しむことができたのではないかと思う。ベートーベンの中ではマイナーな部類に入るシンフォニー、確かに地味なシンフォニーだけれどもところどころ味のある名曲だと思う。

2楽章が最もお気に入り。ここはセカンドがおいしいと思うところ。また、2楽章が楽しめるようになったのは弦楽器にコンバートしてよかったなと思うところ。

怒涛の3,4楽章を無事終えて、アンコールを演奏して演奏会は終了。

さて残るは打ち上げ、ビールだ、、と行きたいところだが、残念ながら打ち上げにはいかない。ということはビールが飲めない、いやそんなことはない。というのは…

(その3に続く)

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